2008年01月24日

心理カウンセラーの用い方 その3

人生経験の豊富な人などにお願いしアドバイスを受ける人生相談とは違い
クライエント(相談者、依頼者)が中心になるカウンセリングとはどういうものなのでしょう?


カウンセリングの方法や技術的なことはカウンセラーにより違いがありましょうから、
ここではあくまでも私のスタイルとか考え方ということで、
カウンセリングをより効果的にするためにお伝えしたいことを、先回の記事から続けます。




まず、当方で行っているカウンセリングは基本的に“病気治療”ではありませんから、
なおさら クライエントは受け身で、指示待ちでいないでください 、ということ。
カウンセラーはあなたの問題や悩みを 解決してくれる人ではありません。                                    (抑うつがある場合など例外ケースは除く)


カウンセラーは言わば、クライエント自身に、
よーく自分をみてもらうように、“鏡”になって、
今のあなたの情況はこうですよ
って映し出すのが、まずもっての大事な役目なのです。


たとえば、
悩みが深くなるうちに病的な怒りなど、始めはなかった感情が込み上げてきていたり、
過去に経験した大きなショックから、無意識にある感情を閉じていたり、
人間関係が築けない自分への嫌悪感がふくれあがっていたり、・・・・・・
というような様々な情況のクライエントの様子を観察しながら徐々に“鏡”に映していくのです。


「様子を観察しながら」としたのは、
どんなクライエントでも、すぐさま “はい、これが今のあなたよ” と映し出し提示してよいものではないと思うからです。

本人の自覚のあるなしにかかわらず、
生きてきた分だけ溜め込んできたものによってつくられた現実を、正面きって皆が皆、素直に見れるものではないからです。

クライエントの気持ちに寄り添い、呼吸を感じていると、
「この人はまず背景から映して、徐々にズームアップしていかんとね」 とかのころあいをクライエントの言動で教えてもらえるのです。


それが理解できるまでは、
なんとか早くグランディング(着地)させないと・・・とか、いらんことを考えるわけです。


でも、
解決して良い時期も実はクライエント自身がよく知っているようで、
カウンセラーが、早く楽な状態になってもらおうと焦っても、
あまり良い結果をみなかったという苦い経験もあります。




こんなことからも分るように、
カウンセリングの結果をより効果的にするには、
まずは、「自分はまだ気付いていない何らかのコトガラがあるかもしれない」
というような柔らかな姿勢でカウンセリングに望むと、解決が早いかもしれません。





まぁね、
傷ついていた時間が長いほど、回復にはそれなりの時間や+アルファーが必要になるかもね。

心の治療も、虫歯の治療と同じです。
軽いうちの方が、
痛みも少なく、時間も経費も少なくて済みますよ。

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