2011年12月26日

グループワークの力動













昨日の記事の続きです。


「構成的グループエンカウンター」(SGE)と限定してしまうと、今や、日本教育カウンセラー協会が登録商標をとっているので、協会主催のリーダー研修に参加したような私でも、この名称を用いながらご紹介することに少々躊躇してしまいます。
参加者の自由度とは裏腹にファシリテーター(リーダー)に求められるものは大きく、しかも繊細です。
「構成的グループエンカウンター」(SGE)と表現するからには、SGEを安全で最大限効果的なものにする責任があり、そのためには相当なトレーニングを要します。



このSGEをはじめとする本音のグループワークは、精神分析や、認知行動療法などの心理療法のメソッドと比べて、スキル(技術)以上に、リードする人の“人間性”や“哲学的なもの”が大きく反映します。
理論的なものを示せることの他に、リーダーがどんな人生を今、生きているか、どれほどそのワークにハラをくくり、コミットメントしているか、それらによって参加者の心のひらきかたや気付きがまったく違ってきます。
リーダーの生きざまがそのまま現れてしまうし、また、自己開示できた分しか参加者に伝わらないようなところがありますので本音のグループワークは、リーダーにとってもある意味、修行です。

だから何十年やっていても「修得」はないわけです。
完成することのないものだから。



SGEの研修に参加するたびに、けっこうズタズタになります。(^_^;)



分かっていたつもりの相手のこと、・・・まったく分かってなかった、それどころか傷つけていた。

自分として充分がんばってきた、・・・結果的には、はた迷惑だった、知らず知らず他人にもそれを求め、相手をコントロールしていた。

周囲の人に分からず屋がいっぱいいて、・・・!!一番分かってなかったのは自分だった!

とかね、
何度も何度も、≪ギャフン!\(◎o◎)/!≫を体験しながら、
最後には、それまでの心にたまった垢を落としたような爽快さのなか、自分らしさをとり戻し、
人と人の絆を体験として受け取ることもたくさんあります。

人によっては、このような本音のグループワークによって自己肯定感を得て、体験したことのない安心感や自信を得たり、私のように人生を仕切りなおしたり、現在では依存症やPTSDの治療に用いるグループ療法などもあります。

うつの認知行動療法での治療効果もあがってきているようですが、この場合も、一部にグループワークを取り入れる医師らも徐々に増え始めているようです。




あれもこれも、なぜ“グループ”なんだと思いますか?






それはきっと同じ人間同士の“力動”が起きることにあると思うのです。


私は人間に対する興味は人一倍かもしれませんが、実は長い時間、人とともにいることが苦手です。

だから宿泊研修なんてたいへんなストレスなのですが、そのストレスを何十倍も超える“確かさ”をつかみなおすことができるのです。

どんなに人が苦手であっても、人は人によって助けられるんだと実感するのが、私が過去にいろいろ体験したSGEであり、本音のグループワークなのです。





また折をみてグループワークの可能性についてなどを書きたいです。


















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