2017年07月17日
思い込みや不可抗力で苦しまないで
今からもうかなり前のはなしです。
当時の職場で、こんな切ない経験をしました。
1年ほど前から職場が一緒になったAさんと私はウマが合い、ベッタリではないけれど仕事のこともプライベートなことも自然に心地よく話せる同僚同士でした。
私はAさんのウイットのきいた所作や話し方が好きで、年上でもあり尊敬もしていました。
そのAさんが、ある日突然、私を完全に無視するようになったのです。
まったくの、ある日突然です。
挨拶も雑談も、他の人がいればするけれど、他に人がいなければ私が声をかけても無視、ということが何日も続きました。
特に嫌なことを言うとか行動するとかではなく、私がいないかのように振る舞うのです。
それまでAさんは他の人には話さないようなことも私には話してくれたし、私も、年上で経験も豊富なAさんを頼もしく思っていただけに、
これには私も参ってしまいました。
いろいろ原因となりそうなことを点検してみると、Aさんと最後の方で話した会話で、Aさんが私に「わたしの姉に似てる」とつぶやいた時の口調の重さに、「あれっ?」と思ったことだけを思い出しましたが、他には特に思いつきませんでした。
1ヶ月ほど辛抱しながら様子をみていましたが、一向に変化がないので、ある日私はAさんに、話をしたいと申し入れました。
そして私が、「○○さん、いったいどうしたの?」と、
ラフな会話をしていた以前のように言うと、
Aさんはそれまでにはなく他人行儀に
「余裕がないんです。」と言うので、
「は?余裕がないの?」と私が言うと、スッと私の前から立ち去りました。
こりゃもう、私がタッチできることじゃないわ、とその時初めて思いました。
日々、いろいろな方から多種多様な悩みを聴いていますが、この時の私の体験のように、そこに関わり続け、悩みを深めていく必要があるのか?と感じるようなことも多々あります。
人にはいろんなときがあり、たった一人でその人にとって重要な心の作業をしていることもあります。
ネガティブな投影が起きているときなどは、本人も自覚ができず混乱し、かなしみや不安が屈折した怒りになって現れることは珍しくありません。
だからね、
突き詰めて考えることを続けなくていいんだよ。
あなたのせいじゃない!
これを言うために前置きが長かったね。
紅葉は秋だけじゃないんだね。
口熊野の森の中で出会った景色。